老朽化した中央監視装置で大丈夫ですか?
中央監視装置は多くの場合、建物の建設と同時に構築されます。しかし、年数を経るにつれて、建物の修繕やリフォームなどは行われますが、中央監視装置は放置されるというケースが少なくありません。一般的に、中央監視装置の寿命は10~15年と言われています。これは、各設備や制御装置の老朽化といったハード面での問題はもちろん、監視システムが時代のニーズに合わなくなる(追いつかなくなる)といったソフト面での問題も関係しています。
古くなってしまった中央監視装置でも、稼働するかぎり使うことはできます。しかし、寿命が過ぎた中央監視装置は、突然システムダウンを起こす可能性もはらんでいることを忘れてはいけません。メーカーでは、大概の場合10年経つとメンテナンスと交換部品の供給を停止します。サポート期間を過ぎた中央監視装置を使い続けるということは、それだけのリスクを背負い続けながら営業を続けていくということなのです。
こちらでは、中央監視装置の老朽化にともなうシステムダウンのリスクについてご案内します。
各システムダウンのリスク
電気制御機器がダウンしたときのリスク
- コンピュータでの一元管理が不能になり、すべての電源管理を手動で行わなければならない
- 照明設備や空調設備など、各種電気設備のポイントごとの細かな制御ができない
- 故障箇所の特定に膨大な時間がかかる
- 個別の制御や電力使用のスケジューリングができないため、無駄な電力使用が発生し、
運用コストが増大する
給排水制御監視がダウンしたときのリスク
- ポンプ停止などによる貯水槽の水位異常が発生しても管理ができない
- 監視システムがダウンすることで、具体的な問題が発生するまで異常を検知できなくなる
- 運転状況を把握できないため、確認のために都度現場に行く必要がある
- 水があふれた場合、配電設備などへの二次被害の可能性がある
- 定期巡回が必要になり、人件費が増大する
防犯・セキュリティシステムがダウンしたときのリスク
- 警備システムが働かず、防犯セキュリティが破綻する
- 入出退管理システムが働かず、入退館管理が困難になる
- 電子制御しているロックが機能せず、入退館が困難になる
2つの大きなリスク
中央監視装置のシステムダウンの細かなリスクについては上記のとおりですが、これらを簡潔に言えば、次の2点に集約されます。――それは、「費用の増大」と「サービス品質の低下」です。
費用の増大
人件費はもちろんですが、老朽化した設備の部品は生産・供給がストップしている場合もあります。調達のために余分な費用がかかってしまうケースがほとんどです。結果、設備修理・交換費用が増大してしまうのです。また、給排水槽のトラブルなどによって実被害が出てしまったときには、修復費用が発生します。
サービス品質の低下
システムがダウンすれば、照明設備や空調設備に配慮が行き届かず、快適な空間を維持するのが難しくなってしまうばかりか、防犯・セキュリティにおいてはさらに深刻な問題に発展してしまいます。これらのトラブルがもし起きてしまえば、建物の管理者としての信用失墜は不可避。最悪の場合、テナントや入居の契約解除も考えられます。
こうしたリスクを避けるためには、中央監視装置の更新を5~10年おきに行うのが理想的です。新日本計装株式会社では、建物の規模やニーズに合わせた中央監視装置を低コストでご提供しています。中央監視装置の老朽化が心配なオーナー様や施設管理者様は、どうぞお気軽にご相談ください。